2010
01/14

【Synth 1】基本的な音作り

さて、今回は基本的な音作りについて説明します。

synth1.jpg
Synth 1の画面を見ると沢山ツマミがついていますが、今回は以下の3つの項目に絞って見ていきましょう。
これらの項目が音作りの基本となるところです。

波形
エンベロープジェネレータ
フィルター

○●波形●○

画像は、Synth 1のOscillatorsセクションです。
ここが音を出す部分で、シンセの音の源になります。
そのセクションの中の、下図の赤で囲んだ部分で波形を選択します。
OSC.png

正弦波(sine)

倍音を持たない波形です。
楽器の音というのは倍音を持つものですので、この波形は何かの楽器に似せて、というような用途には向きません。
楽器の再現には向きませんが、打ち込み系の音楽には馴染みやすいと思います。
Sinewave.jpg

のこぎり波(saw)

最も倍音が多く、よく使われる波形です。
トランペットなどのブラス系に近い印象を持たれると思います。
また、シンセリードなどは、この波形で作られることが多いです。
sawwave.jpg

パルス波(pulse)

唯一周期を変化させることのできる波形で、周期の差が大きいほど、倍音が多くなります。
パルス波の中で周期が50:50の波形を特に分けて「矩形波(square)」と呼びます。
この波形は、わかりやすく言ってしまうと、ファミコン的な印象を持たれると思います。
Squwave.jpg
周期を変化させることが出来ると言いましたが、その設定はOscillatorsセクションの右端にある「p/w(pulse width)」というツマミで変更することが出来ます。
このツマミは波形で矩形波を選択しているときだけ有効です。
この値が最大の時に50:50の矩形波になり、値を小さくすると40:60、30:70…のように変化していきます。
また、50:50が最大値なのは、20:80と80:20のように比率を逆にしただけのものは同じ音になるからです。
ここはオシレータ1、2共通ですので、周期の異なったパルス波をミックスすることは出来ません。

三角波(triangle)

正弦波を除けば、倍音が一番少ない波形です。
フルートやクラリネットのような印象を持たれるのではないでしょうか。
triwave.jpg

ノイズ

一定の周期を持たない波形で、文字通りノイズの音がします。
打楽器系の音やSEなどに使われることが多いです。


これらの波形は、このSynth 1のように波形の図で示されることもありますし、「sin」や「saw」のように書かれる場合もありますので、名前と波形を一致させておくと良いと思います。
基本的には、これらの波形を選んで、また混ぜて音色を決めていきます。
倍音は後から増やすことが出来ないので、倍音を多く含む音色を作りたい場合は、のこぎり波などの倍音の多い波形を選ぶようにしましょう。

波形を混ぜる場合は、Oscillatorsセクションの右端にある「mix」というツマミを使って、オシレータ1と2の波形を混ぜていきます。
[100:0]でオシレータ1が100%、[50:50]でオシレータ1、2が半々、[0:100]でオシレータ2が100%となります。


○●エンベロープジェネレータ●○

ちょっと聞き慣れない名前かとは思いますが、別に内容が難しいわけではありませんので、構えずに読んでください。
画像は、Synth 1のAmplifierセクションです。
ここの、下図で赤で囲んだ部分で音の立ち上がりや減衰などを設定していきます。
AMP.png

赤で囲んだ部分には4つのツマミがあって、それぞれA・D・S・Rと書かれていて何がなんだかわかりませんね。
これはそれぞれの頭文字を取ったもので、名称はそれぞれ以下のようになります。

A→Attack Time
D→Decay Time
S→Sustain Level
R→Release Time

この略し方は一般的で、この部分を「ADSR」と言ったりするので、覚えておくと良いかと思います。

それぞれの関係を図に表すと下図のようになります。
ADSR.png
図だけではわかりにくいと思いますので、それぞれ説明していきます。
この図を見ながら読んでみてください。

・Attack Time

音の発音から立ち上がりまでの時間を設定する部分です。
値が小さければ立ち上がりが鋭く、値が大きければ柔らかになります。
例えばピアノは打鍵楽器なので、発音から音の立ち上がりまでが早いですよね。
そのような場合は値を小さく、ストリングスやパッドのように立ち上がりが遅い音の場合は値を大きめに設定します。

・Decay Time

音の減衰時間を設定する部分です。
減衰というのは小さくなって行くということです。
ピアノは発音直後から徐々に小さくなっていきますよね。
その部分を設定します。

・Sustain Level

減衰後の音量を設定する部分です。
減衰した後は、ここで設定した音量で音が鳴り続けます。
管楽器などは、吹いている間ずっと鳴り続けますね。
その鳴り「続ける」部分になります。
ピアノなどにはない成分です。

・Release Time

鍵盤を離した後に音が鳴る時間を設定するものです。
設定した時間を掛けて、徐々に音量が下がっていきます。余韻的な部分ですね。
例えば、ピアノに近い形を作るときに、ここを0にしてしまうと、プツッと切れて不自然になるので、ここの値はある程度必要になってきます。
楽器の場合、いくらスタッカート気味に演奏しても、リリースが0になるようなニュアンスにはまずならないと思います。
シーケンスフレーズなどでリズムのキレを出したいときなどは、リリースを低く設定すると良かったりします。


○●フィルター●○

フィルターは、オシレータと並んで、音色を大きく左右する部分です。
ここでは音の明るさを決めます。
まず、フィルターのタイプについて見ていきましょう。
画像はFilterセクションで、赤で囲んだ部分がフィルターのタイプを選択する部分です。
FIL2.png

ここにはLP12、LP24、HP12、BP12とあります。
これもそれぞれ説明していきます。
※フィルターに関する図はイメージをつかんでもらう為に自分で作成したもので、実際はもっとなめらかなカーブになります。簡略化した図だと思って見て頂けたら幸いです。

・ローパスフィルター(LPF)

文字通り、低域を通すフィルターで、高域をカットします。
LPF.png
12と24との差は、カットする部分(図で言う傾斜の部分)の角度の違いで、24の方が角度がきつくなります。

・ハイパスフィルター(HPF)

こちらも文字通りの意味で、高域を通し、低域をカットします。
HPF.png

・バンドパスフィルター(BPF)

こちらは低域、高域両方をカットするタイプのフィルターです。
BPF.png

※Synth 1にはないですが、上記以外にノッチフィルターというものもあります。
これはバンドパスの逆パターンになり、カットオフ周波数を中心とした帯域をカットします。



次にカットする部分、強調する部分を設定する部分を見てみましょう。
Filterセクションの、「frq」と「res」という部分です。
FIL1.png

こちらも略されておりわかりにくいと思いますので、名称を含め説明していきます。

・カットオフ周波数(Cutoff)

Synth 1で「frq」と表記されている部分です。
おそらく、frqはFrequency(周波数)の略でしょう。
これはフィルターがカットをし始める周波数を設定する部分です。
下図の赤い部分だと思って頂ければ良いと思います。
LPF.png
LPFの場合、カットオフ周波数が低ければ低いほど赤い点が左にシフトしていく…つまり高域がカットされることになります。
HPFの場合、カットオフ周波数が高ければ高いほど、赤い点が右にシフトしていく…つまり低域がカットされることになります。
BPFの場合は、中心となる周波数が移動していきます。

・レゾナンス(Resonance)

Synth 1で「res」と表記されている部分です。
これは、カットオフ周波数付近の音を強調する部分で、その強調する度合いを設定します。
下図で、カットオフ周波数周辺が盛り上がっていますよね。
この部分がレゾナンスで設定する場所になります。
ここを設定することで、アナログシンセらしいクセのある音を出すことも出来ます。
RES.png


以上、音作りでキーになる箇所について説明してきましたが、いかがでしょうか。
音作りをする上で、これらをしっかり把握して作らなければいけないということではなく(もちろん把握しているに越したことはないのですが)、それぞれの大体の仕組みと、何よりここをいじれば音が変わるということをわかってもらえたらなと思います。
各部分で何が変化するかをおおまかでも掴んでおけば、聴きながらツマミをいじることで音作りが出来るからです。
まずは色々考えずに、今回紹介した部分を色々いじってみてください。


※波形画像出典:Wikipedia

theme : DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 ::  genre : 音楽


2009
12/23

【Synth1】音を出してみよう

Synth 1で音を出したり、打ち込んだデータを再生させたりしてみましょう。
以下の項目に分けて説明していこうと思います。

DAW側での準備
Synth 1を読み込む
音色を変える
打ち込んでみる


○●DAW側での準備●○

まず、DAWを起動して、新規プロジェクトを立ち上げます。
Cubaseではメニューバーの「ファイル」から「新規プロジェクト」を選択し、表示されたウィンドウから「空白」をクリックします。
proj.png

次に画面のようにトラック表示部分で右クリックをし、表示されたメニューから「MIDIトラックを追加」をクリックし、MIDIトラックを作成します。
new.jpg


○●Synth 1を読み込む●○

Synth 1を読み込みます。

Cubaseの場合は、まずメニューバーの「デバイス」→「VSTインストゥルメント」をクリックします。
menu.jpg

次に表示されたウィンドウの黒い部分をクリックして、表示された一覧の中から「Synth 1」を選択します。
rack.png
※画像ではインストールされているプラグインが多く、表示にかなりのスペースを必要とする為、Synth 1表示部分までは表示していません。

この時にSynth1が表示されない場合、正常にインストールされていないか、本体(dllファイル)を正しいフォルダに格納していない可能性があります。
Synth1のインストールに関してはSynth1のインストールをご覧ください。



Synth 1が見つかったら、クリックします。
そうすると、Synth 1が読み込まれて画面が表示されます。
synth1.jpg

正常に表示されたら、MIDIトラックの"out"に対してSynth1を出力先として設定します。
vstout.png

そうしたら、トラックを選択状態にしてMIDIコントローラの鍵盤を弾いてみましょう。
trk.png
※この時トラックが選択状態になっていないと音が出ません。


○●音色を変える●○

音が出たら音色を変えてみましょう。

まず、Synth 1の画面が表示されていない場合、表示させます。
Cubaseの場合、インスペクターなどに表示される鍵盤マークをクリックすると表示されます。
show.png

Synth 1画面の上部、黒い箇所をクリックして、音色一覧を表示させます。
ここでそれぞれをクリックすると各音色をプレビュー出来、ダブルクリックするとその音色が読み込まれます。
sound.jpg
※この操作は、VSTプラグインのプリセットを読み込む際の共通の作業となります。

これで音色を自由に読み込むことが出来ます。


○●打ち込んでみる●○

これはSynth 1ではなく、DAW側の操作になります。
イベントの作成の方法はDAWによって異なりますが、ピアノロール画面を使用して打ち込むというやり方は共通のものになると思います。

Cubaseの場合は、画面右側の白い部分(イベントディスプレイ)上で右クリック→「鉛筆」か、イベントディスプレイ上でキーボードの「8」キーを押し、鉛筆モードにします。
8.png

打ち込みをしたいトラックのイベントディスプレイ上でドラッグをして、イベントを作成します。
even.png

イベントディスプレイで右クリック→「選択」か、イベントディスプレイ上でキーボードの「1」キーを押し、選択モードにします。

選択モードで作成したイベントをダブルクリックすると、ピアノロールエディタが開きます。
見方としては、縦が音程、横が長さとなり、左端には鍵盤が表示されます。
ここで画面のように「ドレミファソラシド」と打ち込んでみましょう。
pianoroll.png

打ち込んだら、画面上部の目盛り部分をクリックして、カーソルをスタート位置に移動させます。
carsol.png

スペースキーか、DAWの再生ボタンを押して、再生させます。
trans2.png

そうすると打ち込んだパターンが再生されます。


基本的打ち込みをする際は、このようにDAWでトラックを作成→プラグインを読み込む→対象のトラックにイベントを作成→打ち込み→再生するという流れが基本になります。

theme : DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 ::  genre : 音楽


2009
12/13

【Synth 1】インストール

前回までは機材等についてでしたが、今回からはソフトの事や、使い方などについて進めていきたいと思います。
今回はまず、VSTについてです。

VST(Virtual Instrument Technology)とは、Steinbergが提唱した規格で、現在広く使われています。
このVSTは、音源やエフェクトなどがあり、その名の通りPCで音や曲を作ったり、それ以降のミキシング、マスタリングと言った作業も行うことができます。
VSTはdll形式のファイルで、単体では動かず、CubaseやSonarなどのDAWと一緒に使用します。
vst.jpg

有償はもちろんですが、フリーのプラグインが多いのが特徴で、このフリープラグインだけでも十分曲を作ることができます。

今回は、そのフリープラグインの中でも数少ない国産、かつ高い人気を誇るSynth 1のインストールをしていきましょう。
このプラグインは非常に評価が高く、プロにもユーザがいるようです。
入れて得することはあっても損はしないです!


それではインストール手順を説明していきます。
※手順の中の画像はクリックで拡大画像が開きます

・まず、Synth 1のホームページに行きましょう。
http://www.geocities.jp/daichi1969/softsynth/

・ホームーページ上部の「Download」をクリックします。
synth11.jpg

・「ダウンロード」の「synth1v107.zip」をクリックします。
synth12.jpg

・下のようなウィンドウが表示されるので、「保存」をクリックします。
synth13.jpg

・場所はどこでも良いのですが、わかりやすい場所を指定して、「保存」をクリックします。
synth14.jpg

・保存したフォルダを開いて、「synth1v107.zip」をダブルクリックします。
※上手く行かない場合はこちらをご覧ください↓
http://oneroommusic.blog89.fc2.com/blog-entry-11.html
synth15.jpg
※画像とアイコンが異なる場合がありますが、問題ありません。
※この時解凍ソフト等で警告が出ても無視して構わないです。

・解凍されたフォルダ内の「setup.exe」をダブルクリックします。
synth16.jpg

・インストーラが立ち上がりますので、「インストール」をクリックします。
synth17.jpg

・完了したら「OK」をクリックします。
synth18.png

・無事完了したら、「マイコンピュータ」→「ローカルディスク (C:)」→「Program Files」→「Synth1」とたどって行き、「C:\Program Files\Synth1」を開いて、中身を確認してみましょう。
音色データはここのSoundbank00~09に保存されるので、自分のデータのバックアップを取る時や、配布されている音色のバンクを保存するとき等にはここからコピーしたり、貼り付けたりすることになります。
synth19.png

・先ほど開いた「C:\Program Files\Synth1」から「Synth1 VST.dll」をコピーします。

・コピーしたファイルをVST格納フォルダに貼り付けます。
ここでは、Cubaseを使用しているので、標準の格納先は
C:\Program Files\Steinberg\VstPlugins」になります。
ですので、先ほどのように、、「マイコンピュータ」→「ローカルディスク (C:)」→「Program Files」→「Steinberg」→「VstPlugins」とたどって行き、先ほどコピーしたファイルを貼り付けます。
Sonarの場合は「C:\Program Files\cakewalk\Vstplugins」になるようです。
synth20.png

・最後に、デスクトップに保存したsynth1v107.zipを外付HDD等に保存しておきましょう。
いつでもまた落とせるのになぜ!?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、念の為です。
Synth 1はまず大丈夫でしょうが、フリープラグインというのは急に公開終了になってしまうことも珍しくありません。
ですので、再度必要になった時に困らないように、フリープラグインをダウンロードした時は外付HDD等に保存しておくことをお勧めします。


これでDAWを起動すればSynth 1を認識するはずです。




VSTの保存先について
私の場合は、VSTの保存先は、インストーラで指定される場合は上記の場所に保存するのですが、今回のように任意でコピーの場合、「C:\Program Files\Steinberg\Cubase ***(SL 3)\Vstplugins内に、プラグインのタイプ別に保存しています。
synth21a.jpg
フリープラグインは数が増えがちですので、このようにフォルダで分けて管理するのも一つの方法だと思います。
ただ、違うハードディスク等の、標準の保存場所以外に保存する場合は、Cubase内でプラグインの読み込みフォルダを追加設定しなければいけません。
ですので、元々VSTが格納されていたフォルダ内で管理を行うのが無難です。

theme : DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 ::  genre : 音楽


Recommend